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Channel: 働く風来坊。
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インドのタクシーはぼられるのが当たり前?

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コルカタからハリドワールへの続き。


※インドの洗礼を受けているので、外に出られず、ブログ中。


列車が発車してから28時間経過。
予定時刻を1時間過ぎても、まだ目的地には到着せず。
28時間乗車している間に、一緒の席だった人は一人降り、一人降り、最初の駅から一緒なのはたった一人になっていた。

3段ベッドの一番上が一番心地よいことに気づいた相棒と私。
真ん中は窓の真横で、寒い風がぴゅーぴゅー、下段は、風が入ってくる上、途中から乗ってくる他のお客さんたちがずかずかとベッドに座ってくるのである。
↑途中で起きて、はっと見たら、知らない人がいっぱいいて、すっごいビックリ!!


人の入れ替わりも多いので、荷物の盗難の可能性も高い。

私たちはシャムリー家族から、電車に乗るときはチェーンで荷物を固定して、持っていかれないように。これがインドの普通だからと助言されていたので、電車に乗る前日に、チェーンと固定する鍵を購入していた。

眠る前に荷物をチェーンで固定しながら、インドの普通と日本の普通、オーストラリアの普通を考えた。

例えば、日本だったら、こんな風に荷物をぐるぐるとチェーンで巻いてたら、逆にあやしまれる。
金の金棒でも持ってるのか?何運んでるんだ?って思われるだろう。
オーストラリアでもそうだと思う。
怪しさ満点。

でも、インドではこれが普通。
チェーンつけないと、荷物もってかれるのだ。

例えば、インドの普通。
こんなこともあった。

コルカタに居たときのこと。
シャムリーのお家から、サダルストリート(コルカタの安宿街)までタクシーに乗った。
たいていは120ルピーくらい。
(タクシーに乗る前は、宿にいるインド人などに、タクシーの相場を聞き、通常はいくらで行けるか覚えておく)

このときのタクシーの運転手のおっちゃん、見事に遠回りをし続け、サダルストリートに到着したときは、なんと倍以上する250ルピーになっていた。
日本円にしたら、安いけど、インドでは高いのだ!
(コルカタの街に詳しくないので最初は分からなかったが、メーターがどんどんあがっていたのに気付いた)

隣に居た相棒が
“通常よりも高いよ。遠回りしたでしょ?”
と言うと、おっちゃんは
“エイゴワカラナイネ”
と言い出した。
“120ルピーで行けるの知ってるよ。初めて乗ったわけじゃないもの”
すかさず、相棒が言うと
“ワタシ、ビンボウネ。オカネナイネ”
と、英語が分からないはずのおっちゃんが、お金がないと英語で言い、手を差し出し、金くれポーズをしてきた。

そのときの目が潤んでて、なんてお茶目なんだ!ちょっと、かわいいぞ!おっちゃん!と一瞬思ったが、ずるはよくない。

その後も、相棒も一歩もひかないし、おっちゃんもひかない。
この攻防戦は下手したら1年続くんじゃないか?という気持ちになる。

私はおっちゃんの遠回りで意味もなくタクシーに長く乗っていたので疲れていた。
(コルカタのタクシーは基本的にボロい&クラクションの嵐の中を走るので疲れる)
よっし、ラチが開かないので。
相棒とおっちゃんを残し、一人タクシーを降りる。

サダルストリートは一方通行になっていて、その入り口には警察が立っている。
私はそこまで歩いて行き、警察官に事情を説明し、タクシーまで来てもらった。
おっちゃんに120ルピー払い、おっちゃんと話続けていた相棒をタクシーからおろして、警察官に話をしてもらう。
ベンガル語のため、理解不能だったけれど、警察官のおっちゃんは“250ルピーは取り過ぎだ!”と言ってるようだった。

1分くらいが経っただろうか、警察官が
“もう十分にお金は払ったのだから、行っていいよ。運転手にそれ以上払わなくていい”
そう言った瞬間に、おっちゃんのタクシーも走り出し、どこかへ。
警察官にお礼を言い、宿に戻った。

こんな風にタクシーにやたらお金を払えと言われることも、少なくない。
人力車も、乗り合いタクシーも、観光客だと分かるとだいたい、ボッてくる。
これも、インドの普通。

だけど、必要以上に払うことはない。
そこは毅然とした態度で堂々と
“払わない!”と伝える。
ラチがあかないときは、第三者に加入してもらって話をつけるのが一番。
こういうとき、不思議だけど、英語ができなくても、ベンガル、ヒンドゥー語が通じなくてもコミニュケーションが取れるのである。
(インド人は人を助けることも好きなので、何か問題か!?と察知すると、知らないのに助けてくれたりもする)

だけど、悪い人ばかりではない。
ちゃんとしている人もなかにはいる。

インドだけじゃない。
どの世界にも同じようなことはある。


インドのドキュメンタリー映画でハっとした言葉。

人が多ければ、その分の生き方がある。
その分の意見があり、その分の道がある。
インドはそういう場所なのだ。

当たり前だけど、すごく心に染みた言葉。


と、そんなことをベッドでゴロゴロしながら考えてるうちに列車は目的地に到着。
あたりはすでに暗くなっていた。
コルカタから列車に乗って、29時間少し経っていた。

ハリドワールに到着した。






アジア!  

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