コルカタから移動すると決めた翌日。
具合も良くなったので、電車のチケットを買いに外国人専用チケットカウンターへ。
インドを一周する。
それはインドへくる前から決めていたこと。
ただ、北からまわるか、南からまわるか、それは決めてなかった。
チケットカウンターに行くと、朝10時オープンにも関わらず、すでにすごい人の数。
私たち32番目で、結局、チケットを購入するまで2時間近く待った。
だけど、その2時間はけっこう楽しかった。
待ち時間中は主に、隣の席にいた一人でインドを6ヶ月旅しているスペイン人の女の子や、パキスタンの男の子と話をして過ごした。
スペイン人の女の子は、ヨガや瞑想が好きな子で、色々な情報交換をした。
パキスタンの男の子には、黒沢明監督の映画が大好きだった。
(インドで国籍を聞かれて、日本人だと伝えると、まず聞かれるのは黒沢監督のことか、3月11日に起きた地震のこと)
2人と相棒と話しながら考える。
さぁ、次はどこへ行こう?
なんとなく、心の中で決めていたけど、チケット次第。
この瞬間が私は好き。
行き先は、そのときのタイミングで。
チケットカウンタースタッフに3カ所の行き先を告げて、その中で空席や時刻、日程などを聞き、一番ぴったりな場所を次の行き先に決めた。
電車は翌日出発。
場所はコルカタから電車で27時間の場所にある北インドの
“Haridwar”
前日予約のため、120ルピー(180円くらい)上乗せだったけど、コルカタの宿代を考えれば安いもの。
それに、北は空気もキレイで自然もいっぱい。
療養するには最高の場所!
ということで、北へ移動。
コルカタの駅に向かい、電車に乗る。
駅まではタクシーで。
電車の表示↓
電車のチケットを手に、自分の座席を探す。
自分の名前を見つけ、列車に乗り込む。
(電車の外に白い大きな紙が張り出されてあり、そこに自分の名前と詳細が記されている)
自分の座席を発見したときは、出発の数分前。
すでに、5人のインド人男性が座っていた。
相棒と私をいれると7人になるわけだけど…
ううん!?
待てよ?
今回の列車は指定席の寝台列車で、3段ベッドのはず。
3×3だから、6人なはず…。
(席はひとつひとつ分かれているのではなく、長椅子になってる)
さらに、私と相棒の番号の場所にはすでに人が座ってる。
おかしい!!
座席の場所がランダムなのはヨシとしても、27時間の長旅、6人席の場所に7人もいるのは辛い。
ということで、ここは訪ねてみることに。
“あの、なんで6人席なのに、5人もいるんですか?”
5人がいっせいに私を見て、一人を指差し
“彼は向かい側の上段の席だけど、ここに座ってるんだよ”
へぇ、そういうことか。
って、席勝手に移動すんなや!
今、考えれば、座れるだけ感謝なインドでの列車。
(普通席は満員電車というよりも、それを越して、人がぎゅうぎゅうに詰められてる)
座席の番号を細かく気にする人などいないということを学ぶわけだけど、初めてな私は頭に“???”がいっぱい。
とりあえず、郷に従え(だよね?)ということで、おとなしく、座ることに。
が、しかし、3人席にミニマムではない私に+3人のインド人男性はどう考えてもギュウギュウ。
列車が発車してから5分後。
席からはみ出して座っていた私だが、27時間の長旅を考えると…
我慢できない!
“こっちの席に座りなよ”
と、何度も聞いてくれた相棒の申し出を断り、私と同じ座席にいる人たちに狭いと苦情を伝えることに。
“4人いたら狭い!” ←ストレート。
すると、インド人
“マジ?これ狭いわけ?”
ろいう感じで、びっくりした顔で私を見る。
人口が多いので、大量の人に慣れているのか、3人席に4人いるくらいヘッチャラらしい。
負けずと苦情。
とは言っても、本気で怒ってるわけでもないので、ちょっと面白く、変な顔して言ってみる。 ←インドで私の変顔はうけるのか!?
“せーまーいーーーーーーーーー”
みんな爆笑して私を見る。
最初はぎょろっとした目で“なんだコイツ!?”といった感じで見てくる人も多いインドだけど、一度心を開くと、彼らはかなりフレンドリーになる。
“どこまで行くの?”
“それ忍者スタイル?”
(↑ビーサンに靴下というナウいファッションで居た私を不思議そうに見て)
ビーサン+靴下というアイディアが気に入ったのか、トイレに行くたびに私のビーサンを履いていた同じ席のインド人のおじさん。 ←勝手に。
”う○ちつけないでね!”って言うと、”大丈夫だよ!”とげらげら。
そこから少し世間話をすることになり、少し経ったあと、一人のジェントルマンが
“僕の席は一番上だから、そこに寝るのはどう?”
彼が指した方向を見ると、一番上のベッドが。
そっか。
一番下と真ん中のベッドは好き勝手に眠れないけれど、一番上は眠れるんだ!
“本当!?じゃあ、お言葉に甘えて♪わーい”
と、すかさず上段へあがる。
タイの寝台列車と違い、シーツや毛布などはない、ただのベンチだけど、バックパックを背もたれにして、寝袋に包まれば問題なし!
相棒もちゃっかり、私の席を取っていた向かい側の上段ベッドの人にベッドを譲ってもらったらしく、そこで横たわっていた。
なんだか和気あいあい始まった初めてのインド寝台列車旅。
これから27時間の長旅が始まる。
しかし、このときインドの列車はたいてい遅れて到着することを私たちは忘れてた。
初めてのインド寝台列車の旅!
インドのご飯。
インドの人はヒンドゥー教の人がほとんどだから、ベジタリアンも多い。
(チキンやマトンを食べる人もいます)
お肉食べないと言うと
”なんで肉食べないの?”
”変な宗教に入ったのか!?”
”なんで魚は食べるんだ?”
と、日本では肩身が狭い私ですが、インドはお肉を食べない私としては過ごしやすいです。
みんなに下痢するって言われて来たけど、全く平気。
食欲もりもりだよ!
私が特に好きだったのが、ベジタブルロール。
マッシュポテト、野菜を包んで食べるもの。
お店によって異なるけれど、値段はだいたい10ルピーから。
私が好きだったベジロール屋さん↓
インドのポストカード。
コルカタを中心に活躍するフォトグラファーさんのポストカード。
一目惚れして購入。
家族や親友を思い出した。
インドで感じたこと。
コルカタ滞在中に見つけた新聞の記事。
(ショッキングな画像なので、苦手な方は飛ばしてください)
インドのとある場所で、人力車の男性がテロにあったというニュース。
荷物を届けて欲しいという男性から20ルピーを受け取り、目的地まで走っている最中に小包が爆発し、彼は被害にあったとのこと。
新聞には下半身がなくなった写真、彼の証言、そして、この事件のすぐ後に彼が亡くなったことが書かれていた。
悲しかった。
ショックだった。
人の命の大きさは違うの?
人の運命は?
この記事でも感じる。
インドでいろんなものを見てる。
インドに来てからずっといろんなこと感じてる。
平等って何?
生きることって?
コルカタ滞在費 (14日間)
宿代 2,400円
食費 2,000円
移動費 1,900円
手紙 200円
(寝台列車、約820円込み)
トータル 6,500円
※日本円→ルピーは、その日によってレートが違います。